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Gemini appの一時チャット・会話削除管理:Workspace管理者が確認するVault保持とユーザー権限

Gemini appの一時チャット・会話削除管理:Workspace管理者が確認するVault保持とユーザー権限の判断ポイントを表す抽象サムネイル

3行まとめ

Visual今回押さえる3つの要点Gemini appの会話管理で、管理者が最初に見るべき論点を整理します。
2つの新設定

一時チャットの利用可否と、ユーザーによる会話削除の可否を管理者が制御できます。

展開時期

管理者コントロールは2026年6月15日から、エンドユーザー向け表示は2026年6月21日から展開予定です。

Vaultとの切り分け

ユーザー画面で履歴に残らないことや削除できることと、Vault保持ルールで保存されることは別の層です。

まずは設定の有無、対象ユーザー、Vault保持の有無を分けて確認します。

  • Google Workspace Updatesは2026年6月16日、Gemini appで一時チャットを使えるか、ユーザーが会話を削除できるかを管理者が制御する2つの設定を発表しました。
  • 管理者コントロールは2026年6月15日から展開が始まり、エンドユーザー向け表示は2026年6月21日から展開予定です。管理者Helpでは2026年6月16日から6月28日までに全Google Workspace顧客へ届くと説明されています。
  • 重要なのは、ユーザー画面で履歴に残らない、または削除できることと、Google Vaultの保持ルールで保存されることを分けることです。Vault for Geminiを使う組織では、保持ルールが優先される場面があります。

Gemini appの一時チャットと会話削除は、利用者には「履歴を残さず試せる」「不要な会話を消せる」という小さな使い勝手の改善に見えます。一方、Workspace管理者にとっては、AI利用ログ、ユーザー裁量、保持ルール、社内説明が一度に動く更新です。特にVault for Geminiを使っている組織では、ユーザーが一時チャットを選んだり会話を削除したりしても、Vault保持ルールが適用される可能性があります。

本記事では、2026年6月17日13時台に確認できたGoogle公式情報をもとに、Gemini appの新しい管理者コントロールを「設定する前に何を確認するか」という順で整理します。需要シグナルとしては、Google Workspace Updatesの当日更新、管理者向けHelpの新規ページ、Geminiのチャット削除に関するHelpやコミュニティ上の関心を確認しました。ただし、本文の事実認定はGoogle公式の一次情報に限定します。

Google WorkspaceのAI機能全体を追う場合は、当サイトの<a href="https://googl-watch.blog.mo-gmo.com/category/products-services-solutions/">製品・サービス・ソリューション</a>カテゴリ、2026年6月の更新を時系列で見る場合は<a href="https://googl-watch.blog.mo-gmo.com/monthly-topics-2026-06/">2026年6月 重要トピックまとめ</a>も参考になります。Alphabet Watch JapanはAlphabetおよびGoogleとは非提携の独立ブログです。本記事は製品・サービス理解のための整理であり、投資助言でも法務助言でもありません。

Gemini appで増える2つの管理者コントロール

Visual新しい管理対象と確認ポイントユーザー側の見え方と、管理者が確認する項目を対応させます。
項目内容見方
Allow temporary chats履歴に保存されない会話を開始できるかを制御します。Vault利用有無、対象OU、例外グループ、ユーザー通知を確認します。
Allow users to delete conversations個別チャットやチャット履歴を削除できるかを制御します。削除許可の範囲とVault保持との関係を整理します。
適用範囲管理者設定に従って表示や操作が変わります。ドメイン、OU、グループ、管理者権限を確認します。

便利さだけでなく、誰に許可するか、保持ルールとどう説明するかまでセットで見ます。

今回の更新で見るべき対象は、Gemini appの会話管理です。Google Workspace Updatesは、管理者が一時チャットの利用可否と、ユーザーによる会話削除の可否を設定できるようになると説明しています。どちらもユーザーの体験に直結しますが、管理者側では「許可するか」「誰に許可するか」「Vault保持とどう説明するか」に分けて読みます。

新しい管理対象ユーザー側で起きること管理者が確認すること
Allow temporary chats履歴に保存されない会話を開始できるVault利用有無、対象OU、例外グループ、ユーザー通知
Allow users to delete conversations個別チャットやチャット履歴を削除できる削除許可の範囲、ヘルプデスク説明、Vault保持との関係
適用範囲管理者の設定に従って表示や操作が変わるドメイン、OU、グループ、管理者権限

一時チャットを許可するか決められる

根拠

Workspace Updatesの2026年6月16日発表では、temporary chatsはユーザーが履歴に保存されない会話を持てる機能として説明されています。管理者Helpでも、管理者は組織内のユーザーに対して、Gemini app activityに保存しないチャットを開始できるかを許可できると説明されています。

一時チャットは、試行錯誤や軽い相談を履歴から分けたい利用者には便利です。たとえば、会議の言い回しを試す、短い社内FAQ文を整える、捨てる前提のアイデアを出すといった場面では、通常の履歴に残さない選択肢があるだけで使いやすくなります。

注意点

ただし、管理者向け記事で「一時チャットは完全に保存されない」と書くのは危険です。管理者Helpは、Vault for GeminiとVault retention rulesがある組織では、ユーザーが一時チャットを開始してもchat dataにVault rulesが適用されると説明しています。つまり、ユーザー画面の履歴に残らないことと、組織の保持ルール上どう扱われるかは別の層です。

ユーザーによる会話削除を許可するか決められる

根拠

同じWorkspace Updatesでは、conversation deletionにより、ユーザーが個別チャットまたはチャット履歴全体を削除できると説明されています。これも管理者が許可するかどうかを決められる設定です。

この更新は、Gemini appを日常的に使うユーザーには分かりやすい改善です。不要な履歴、誤って始めた会話、後から見返す必要のない会話を整理できます。最近のチャットが増えすぎる組織では、ユーザー体験の改善として意味があります。

確認項目

一方で、削除を許可すると、ユーザー画面から会話が見えなくなります。ヘルプデスクや監査担当は、「削除した会話は戻せるのか」「管理者は見られるのか」「Vaultがある場合はどうなるのか」を説明できる必要があります。

ここで大事なのは、削除をひとつの言葉でまとめないことです。ユーザー画面から消えること、Gemini側で削除処理されること、Vault rulesによって保持されることは分けて扱います。

ロールアウトと対象顧客を押さえる

条件

Workspace Updatesでは、管理者コントロールはRapid ReleaseとScheduled Releaseの両方で2026年6月15日からフルロールアウトが始まり、機能の表示には5日から7日かかるとされています。エンドユーザー向けの表示は、同じくRapid ReleaseとScheduled Releaseの両方で2026年6月21日からフルロールアウトが始まる予定です。

管理者Helpでは、この機能は2026年6月16日にロールアウトを開始し、2026年6月28日までに全Google Workspace顧客へ届くと説明されています。Availabilityは全Google Workspace顧客です。

注意点

ロールアウト中は、公式発表、Help Center、Admin console、ユーザー画面の見え方が数日ずれる可能性があります。2026年6月17日時点で管理画面に設定が見えない場合でも、発表とHelpの範囲ではロールアウト期間内です。記事公開後も、2026年6月21日以降のユーザー画面表示と、2026年6月28日までの管理画面反映を追うのが安全です。

Admin consoleでどこまで分けて設定できるか

VisualAdmin consoleで確認する流れ設定場所、権限、適用単位を順番に確認します。
  1. 1Generative AI

    Gemini app設定へ入る起点です。管理者ロールで表示されるかを確認します。

  2. 2Gemini app

    Gemini appの有効化状況と、対象となる組織部門または設定グループを確認します。

  3. 3Gemini conversation history

    Allow temporary chatsとAllow users to delete conversationsの現在値を確認します。

  4. 4保存と記録

    変更後は、誰に適用されるか、誰が承認した設定かを残します。

この操作にはGemini Settings administrator privilegeが必要です。デフォルトONの扱いは、対象範囲とあわせて確認します。

管理者が最初に確認する場所は、Google Admin consoleのGenerative AI内にあるGemini app設定です。管理者Helpの手順では、Gemini app、Gemini conversation historyの順に進み、必要に応じて組織部門または設定グループを選びます。

確認する場所見る理由管理者メモ
Generative AIGemini app設定へ入る起点管理者ロールで表示されるか確認する
Gemini appGemini appの有効化と関連設定を見る既存のGemini利用範囲と合わせて確認する
Gemini conversation history一時チャットと会話削除の設定を扱う既存のauto-deleteや履歴設定と混同しない
OUまたは設定グループ部門別、パイロット別に適用するグループ設定がOU設定を上書きする点に注意する

設定場所と必要権限

根拠

管理者Helpは、Admin consoleでGenerative AI、Gemini appへ進み、Gemini conversation historyをクリックする手順を示しています。さらに、この操作にはGemini Settings administrator privilegeが必要です。

管理者が見るチェックボックスは、Allow temporary chatsとAllow users to delete conversationsです。前者はユーザーがGemini app activityに保存しないチャットを選べるようにし、後者はユーザーがチャットを削除できるようにします。設定を変えたら保存します。

確認項目

設定変更の前に、次の項目をひとつの表にしておくと判断しやすくなります。

項目確認する内容
管理者ロールGemini Settings administrator privilegeがあるか
Gemini appの有効化状況対象ユーザーがGemini appを利用できるか
Gemini conversation history既存の履歴・auto-delete設定がどうなっているか
一時チャット現在ONかOFFか、誰に適用されるか
会話削除現在ONかOFFか、誰に適用されるか
Vault for Gemini利用有無、保持ルールの有無、対象ユーザー

ドメイン、OU、グループ単位の使い分け

条件

今回の設定は、ドメイン全体だけでなく、組織部門や設定グループでも扱えます。全社方針としては一時チャットを許可しつつ、法務や監査対象部門では止める。逆に、全社では止めたまま、AI活用のパイロットグループだけ許可する。こうした段階展開ができます。

注意点

管理者Helpは、グループ設定が組織部門の設定を上書きすると説明しています。例外グループが増えるほど、誰に何が許可されているのかが見えにくくなります。

最初の運用では、対象OU、例外グループ、責任者、承認者、見直し日をセットで残すほうがよいでしょう。Gemini appの会話管理は小さな設定に見えますが、AI利用ログやユーザー説明につながるため、例外管理を軽く扱わないほうが安全です。

デフォルトONの扱いをどう読むか

根拠

Workspace Updatesは、これらの機能がデフォルトでONになり、管理者がドメイン、OU、グループ単位で無効化できると説明しています。管理者Helpでも、Vaultを使わない組織向けの表では、Allow temporary chatsとAllow users to delete conversationsがONの場合の挙動をdefaultとして整理しています。

確認項目

ただし、Vault利用組織では、表の読み方が変わります。Helpの一般説明だけで「うちは許可済み」と判断せず、自社テナントのAdmin consoleに表示される実際の設定値を確認してください。

特に公開直後は、Help Centerの文言、管理画面の反映、ユーザー画面の表示がずれる可能性があります。管理者は、2026年6月21日以降にユーザー画面で一時チャットや削除ボタンがどう見えるかも確認したいところです。

Vault保持がある組織では何が変わるか

VisualVault有無で変わるデータの見え方ユーザー操作と組織の保持ルールを分けて読みます。
項目内容見方
一時チャットONVaultなしではGemini app activityにログされません。Vault for Geminiと保持ルールがある場合は、chat dataにVault rulesが適用される場合があります。
一時チャットOFFユーザーは一時チャットを使えません。通常の会話は、Vault rulesの対象になり得ます。
会話削除ONVaultなしではユーザーが会話を削除でき、Geminiがそのデータを削除します。Vault rulesがある場合は、ユーザー画面から消えても保持される場合があります。
会話削除OFFユーザーは会話を削除できません。Vault rulesがある場合は、組織の保持ルールも別途効きます。

ユーザー画面の履歴と、組織としての保持ルールは同じ意味ではありません。

今回の設定で最も誤解しやすいのは、Vaultとの関係です。一時チャットや会話削除は、ユーザーのGemini app体験を変えます。一方、Vault for GeminiとVault retention rulesは、組織としての保持ルールを決めます。

状況Vault for GeminiなしVault for Geminiと保持ルールあり
一時チャットONGemini app activityにログされないVault rulesがchat dataに適用される場合がある
一時チャットOFF機能は利用できない機能は利用できず、通常の会話はVault rulesの対象になり得る
会話削除ONユーザーは会話を削除でき、Geminiがそのデータを削除するユーザー画面から消えてもVault rulesに基づき保持される場合がある
会話削除OFFユーザーは削除できないユーザーは削除できず、Vault rulesがある場合は保持も別途効く

Vaultなしではユーザー操作がデータ削除に近い

条件

管理者Helpでは、Vault for Geminiを使っていない組織の場合、一時チャットをONにするとユーザーは一時チャットを開始でき、Geminiはそれらのチャットのデータをログしないと説明されています。会話削除をONにすると、ユーザーは会話を削除でき、Geminiはそのデータを削除すると説明されています。

注意点

この説明は、Gemini appの会話データに関するものです。ブラウザ履歴、端末上のスクリーンショット、共有済みリンク、別サービス側のログ、社内の監査ログまで一括で消えるという意味ではありません。

さらに、Googleのユーザー向けHelpでは、共有チャットを削除しても関連する公開リンクは削除されないと説明されています。業務利用では、会話そのものの削除と、共有や転記によって残った情報の扱いを分ける必要があります。

Vaultありでは保持ルールが優先される

根拠

管理者Helpは、組織がGoogle Vault for Geminiを使い、Gemini activityにVault retention rulesを設定している場合、ユーザーが一時チャットを開始したり会話を削除したりしても、Vault rulesがchat dataに適用されると説明しています。これはGmailなどのWorkspaceサービスでVaultが働く考え方に近い整理です。

この点は、既に公開した<a href="https://googl-watch.blog.mo-gmo.com/googl-54-google-vault-gemini-app-retention-holds-checklist/">Google VaultのGemini app保持・訴訟ホールド対応</a>とつながります。今回の記事はユーザー操作と管理者設定の話、Vault記事は保持ルールや訴訟ホールドの話です。両方を合わせて読むと、管理者側の優先順位が見えやすくなります。

注意点

「ユーザーが削除できる」と「組織が保持しない」は同じ意味ではありません。Vaultありの組織では、ユーザー画面から消えても、保持ルールに従って残る可能性があります。

反対に、「Vaultがあるから管理者がいつでも何でも復元できる」とも書けません。Vaultで何を保持し、誰が検索でき、どのライセンスや権限があるかによって扱いは変わります。記事としては、Vault保持、Vault検索、ユーザー削除を同じものとして扱わないことが大切です。

ユーザーに表示される通知を説明に入れる

根拠

管理者Helpは、Vault for Geminiを使う組織では、一時チャットや削除をしてもGemini activityがGoogle Workspace adminsまたはVault usersに見える可能性がある旨のメッセージがGemini appに表示されると説明しています。

確認項目

この表示は、ユーザー透明性の面で重要です。社内告知やFAQでは、次のように分けて説明できる状態にしておきたいところです。

ユーザーの疑問管理者側の説明に入れること
一時チャットは本当に残らないのかユーザー履歴とVault保持の違い
削除した会話は戻せるのかユーザー画面の削除、Gemini側削除、Vault保持の条件
管理者は会話を読めるのかVault利用有無、権限、保持ルール、社内規程
Deleteが出ないのはなぜか管理者設定、OUまたはグループ適用、ロールアウト状況

ユーザー権限と履歴設定を混同しない

Visual混同しやすい3つの層Geminiの履歴まわりの言葉を、誰が見る設定かで分けます。
ユーザー操作

一時チャットや個別会話削除など、Gemini app利用者とヘルプデスクが主に見る操作です。

管理者コントロール

Allow temporary chats、Allow users to delete conversations、auto-deleteなど、Workspace管理者が制御する設定です。

組織保持

Vault retention rules、Vault検索、訴訟ホールドなど、Vault管理者、法務、監査が扱う層です。

削除できない場合やauto-deleteを変えられない場合は、管理者設定の影響を確認します。

Geminiの履歴には、似た言葉がいくつも出てきます。Gemini appの最近のチャット、Gemini Apps Activity、Gemini in Workspace appsのconversation history、Workspace管理者のGemini conversation history設定、Vault retention rulesです。今回の記事で中心に置くのは、Gemini appの一時チャットと会話削除の管理者コントロールです。

ユーザーが削除できない場合の説明

根拠

Google Workspace Learning Centerは、Gemini in Workspaceのconversation historyについて、Deleteが無効な場合は組織の管理者が履歴削除の権限をオフにしていると説明しています。また、職場や学校のアカウントでは、auto-delete設定をユーザーが変えられるかどうかも管理者が制御すると説明されています。

Gemini Apps Helpの最近のチャットに関するページでも、work or school accountのGemini Apps ActivityはGoogle Workspace管理者によって制御されると説明されています。2026年6月の今回の更新により、管理者が許可すればGemini appでユーザー削除を扱えるようになりますが、基本線は「職場・学校アカウントでは管理者設定が効く」です。

注意点

ここで、ユーザーに不必要な不安を与える表現は避けたいところです。「管理者がすべての会話を読んでいる」といった書き方は正確ではありません。削除権限の制御、履歴の保存期間、Vaultによる保持、Vault検索権限は別々の論点です。

ヘルプデスク向けには、まず「この操作は管理者設定により許可または制限される」と伝え、そのうえでVault保持の有無や社内規程を案内する形が現実的です。

auto-deleteと今回の会話削除コントロール

条件

Workspace Learning Centerでは、Gemini in Workspaceの履歴について、デフォルトで会話履歴が保持され、管理者が組織のauto-delete期間を設定できる文脈が説明されています。ユーザー側にも、3カ月、18カ月、36カ月、手動削除のみといった選択肢が表示される場合があります。

今回のAllow users to delete conversationsは、ユーザーが会話を削除できるかどうかのコントロールです。auto-deleteは、一定期間後に履歴をどう扱うかの設定です。Vault retention rulesは、組織として保持するルールです。

確認項目

管理者は、次の3つを同じ表で確認すると混乱を減らせます。

誰が主に見るか
ユーザー操作一時チャット、個別会話削除Gemini app利用者、ヘルプデスク
管理者コントロールAllow temporary chats、Allow users to delete conversations、auto-deleteWorkspace管理者
組織保持Vault retention rules、Vault検索、訴訟ホールドVault管理者、法務、監査

personal accountとwork or school accountの違い

根拠

Gemini Apps ActivityのHelpは、個人アカウントではKeep ActivityがONのときにGemini Apps activityがGoogle Accountに保存され、ユーザーがActivityを確認、削除、OFFにできると説明しています。一方、職場・学校アカウントではGemini Apps Activity settingsがGoogle Workspace管理者によって制御され、ユーザーが保持設定を変更できない場合があります。

注意点

個人アカウント向けのActivity手順を、そのままWorkspace管理者向けの設定手順として使わないでください。企業や学校で見るべきなのは、Admin consoleのGemini app設定、対象OUとグループ、Vault利用有無、ユーザーへの説明です。

特にBYODや個人アカウント利用が混ざる組織では、会社ドメインのGemini app利用と、個人Google AccountのGemini利用を分けて案内する必要があります。

組織で許可するか止めるかを決める基準

Visual許可判断で見る4つの観点ユーザー裁量と証跡管理のバランスで、部門ごとの方針を決めます。
ユーザー裁量を広げる

一時チャットや削除で使いやすくなりますが、Vaultなしでは後から追いにくい会話が増えます。

証跡管理を優先する

一時チャットや削除を限定し、履歴を残しやすくします。Vault保持、ユーザー通知、例外設定をセットで設計します。

部門別に変える

試行錯誤が多い部門と、監査対象業務を扱う部門では許可範囲を分けて考えます。

Vaultの有無を確認する

Vault for Geminiと保持ルールがあるかどうかで、削除や一時チャットの意味が変わります。

単純なON/OFFではなく、業務リスク、説明責任、ユーザー体験をあわせて判断します。

今回の更新は、全社でONかOFFかだけで決めるより、ユーザー裁量と証跡管理のバランスで見るほうが実務的です。Vaultの有無によっても判断が変わります。

方針VaultなしVaultあり
ユーザー裁量を広げる一時チャットや削除で使いやすくなるが、後から追いにくい会話が増えるユーザー体験は軽くなり、保持はVault rulesで別管理できる
証跡管理を優先する一時チャットや削除を限定し、履歴を残しやすくするVault保持、ユーザー通知、例外設定をセットで設計する

一時チャットを許可する判断

上振れ

一時チャットを許可すると、ユーザーは軽い相談や試行錯誤をGemini appでしやすくなります。履歴に残したくない短い確認、文章の言い換え、使い捨てのアイデア出しでは、心理的なハードルが下がります。AI利用の定着を優先する部門では、許可する意味があります。

下振れ

Vaultなしの組織では、後から確認したい業務判断、顧客対応、社内承認に近い会話が残らない可能性があります。監査対象業務、規制対象部門、教育機関の一部利用、外部委託者を含む利用では、軽く許可しないほうがよい場面もあります。

会話削除を許可する判断

上振れ

会話削除を許可すると、利用者は最近のチャットを整理しやすくなります。誤入力や不要な会話を片づけられるため、Gemini appを日常業務で使うほど便利になります。個人の作業空間を整える意味では、自然な機能です。

下振れ

ユーザー画面から消えることで、ヘルプデスクや監査担当が説明しにくくなる場面があります。Vaultなしの場合は、消した会話を後から確認できない前提で運用を組む必要があります。Vaultありの場合でも、保持される条件、検索できる権限、ユーザー通知を丁寧に説明する必要があります。

部門別に変える判断

評価基準

法務、監査、教育機関、営業、開発、役員、外部委託者などでは、会話データに求める保存要件が異なります。全社で同じ設定にするより、最初はパイロットグループで動かし、問い合わせやVault表示を確認してから広げるほうが安全です。

確認項目

部門別に変える場合は、例外グループの責任者、承認者、レビュー周期、棚卸し方法を決めます。Google Workspace管理をAPIやDLP運用と合わせて見直している組織は、<a href="https://googl-watch.blog.mo-gmo.com/googl-57-workspace-policy-api-dlp-mutate-endpoints/">Workspace Policy APIのDLP mutate endpoints</a>の記事で扱ったような、変更前スナップショット、承認、監査ログ、戻し方の考え方も参考になります。

管理者が今日確認するチェックリスト

Visual確認と判断の順番設定確認からユーザー説明まで、実務で進める順番に並べます。
  1. 今日見る

    Admin consoleに設定が見えるか、ON/OFFはどうなっているかを確認します。

  2. 今週決める

    どのOU、どのグループに許可するかを決め、意図しないデフォルト許可を避けます。

  3. ユーザーへ説明する

    一時チャット、削除、Vault保持の違いを整理し、問い合わせ時の言葉を揃えます。

  4. 公開後に追う

    2026年6月21日以降のユーザー画面とHelp更新を確認し、社内FAQを合わせます。

設定値だけでなく、誰に適用されるか、Vaultで保持されるかまで説明できる状態を目指します。

ここまでを実務に落とすと、今日見る項目、今週決める項目、ユーザーへ説明する項目、公開後に追う項目に分かれます。

優先度確認すること目標
今日見るAdmin consoleに設定が見えるか、ON/OFFはどうなっているか現状を1枚で説明できる
今週決めるどのOU、どのグループに許可するか意図しないデフォルト許可を避ける
ユーザーへ説明する一時チャット、削除、Vault保持の違い問い合わせ時の言葉を揃える
公開後に追う2026年6月21日以降のユーザー画面、Help更新実表示と社内FAQを合わせる

今日見る項目

確認項目

まず、Gemini appの有効化状況、Gemini Settings administrator privilege、Gemini conversation history設定、Allow temporary chats、Allow users to delete conversations、対象OU、設定グループ、Vault for Gemini利用有無、Vault retention rulesを確認します。

特に、設定が見える管理者と、実際に運用判断する責任者が違う組織では、スクリーンショットや設定値だけでなく、誰が承認した設定なのかを残してください。

評価基準

最低ラインは、現在ONかOFFか、誰に適用されるか、Vaultで保持されるかを説明できることです。設定値を見た人だけが分かる状態ではなく、ヘルプデスク、法務、監査、部門責任者が同じ説明を使える状態を目指します。

今週決める項目

確認項目

今週中に決めたいのは、一時チャットを許可する部門、会話削除を許可する部門、例外グループ、社内FAQ、ヘルプデスク回答、法務・監査に確認する範囲です。Google Driveの承認や共同編集の運用を見直している組織は、<a href="https://googl-watch.blog.mo-gmo.com/googl-53-google-drive-alignment-approvals-workspace-checklist/">Google Driveのalignment approvals</a>のような軽量承認の考え方とも合わせて、AI利用時の承認・説明フローを整えるとよいでしょう。

注意点

デフォルトONのまま放置した場合も、利用者から見ると管理者が許可した状態に見えます。ロールアウト期間中だからといって確認を後回しにすると、ユーザー問い合わせが先に来る可能性があります。管理者は、2026年6月21日のエンドユーザー表示開始前後で、一度は自社設定を確認しておきたいところです。

公開後に追う項目

確認項目

2026年6月21日のエンドユーザー表示開始後は、Gemini app上の一時チャット表示、削除ボタン、Vault利用組織での通知文、Help Centerの更新を確認します。2026年6月28日までに全Google Workspace顧客へ届くという管理者Helpの説明も、実際の管理画面と照合します。

上振れと下振れ

上振れは、Help Center、Admin console、ユーザー画面の表示が一致し、ユーザー問い合わせが少ない場合です。その場合は、許可範囲を広げる判断もしやすくなります。

下振れは、Vault利用組織でdefault表示やユーザー通知の解釈が揺れる場合です。その場合は、全社許可を急がず、対象グループを絞って確認し、社内FAQを更新してから広げるほうが安全です。

更新履歴・確認メモ

Visual確認した日付と今後見る点公式情報の確認時点と、展開後に追うべき変更点を並べます。
  1. 2026年6月15日

    管理者コントロールの展開が開始された時点です。

  2. 2026年6月16日

    Google Workspace Updatesが一時チャットと会話削除の管理者設定を発表しました。

  3. 2026年6月17日13時台

    Google Workspace Updates、Google Workspace Help、Google Workspace Learning Center、Gemini Apps Helpを確認しました。

  4. 2026年6月21日以降

    エンドユーザー向け表示の展開と、実際の画面表示を確認します。

  5. 2026年6月28日まで

    Help記載の展開期間に合わせて、Admin consoleの設定名やロールアウト状況を確認します。

Help Centerの表記、Admin consoleの設定名、ロールアウト状況が変わった場合は本文と参照情報を更新します。

  • 2026年6月17日13時台に、Google Workspace Updates、Google Workspace Help、Google Workspace Learning Center、Gemini Apps Helpを確認しました。
  • 本記事の事実確認は、Google公式情報を優先しました。コミュニティ投稿や専門メディアの反応は、需要シグナルとしてのみ扱っています。
  • 掲載後にHelp Centerの表記、Admin consoleの設定名、ロールアウト状況が変わった場合は、本文と参照情報を更新します。

AlphabetのWorkspace、Gemini、Google Cloud、Androidなどの公式発表を継続的に追いたい場合は、<a href="https://googl-watch.blog.mo-gmo.com/newsletter/">ニュースレター</a>で更新通知を受け取れます。公式情報と需要シグナルの分け方は、<a href="https://googl-watch.blog.mo-gmo.com/source-checks/">資料・確認ログ</a>にもまとめています。

次に読むなら

参照した主な情報源

  • Google Workspace Updates: Control whether your users can have temporary chats and delete conversations in the Gemini app。確認日: 2026年6月17日。https://workspaceupdates.googleblog.com/2026/06/temporary-chats-and-conversation-deletion-control-for-gemini.html
  • Google Workspace Help: Control temporary chats and chat deletion in the Gemini App。確認日: 2026年6月17日。https://knowledge.workspace.google.com/admin/generative-ai/gemini-app/enable-temporary-chats-in-gemini-app
  • Google Workspace Learning Center: Find & manage your Gemini in Workspace conversation history。確認日: 2026年6月17日。https://support.google.com/a/users/answer/16880047?hl=en
  • Gemini Apps Help: Find & manage your recent chats in Gemini Apps。確認日: 2026年6月17日。https://support.google.com/gemini/answer/13666746?hl=en
  • Gemini Apps Help: Manage & delete your activity in Gemini Apps。確認日: 2026年6月17日。https://support.google.com/gemini/answer/13278892?hl=en